第2号議案 2023年度 活動方針
コープあいづを取り巻く情勢
①会津地域では、人口減少、少子高齢化、単身者(特に高齢者)増による孤独化が全国水準を大きく超える速度で進んでいます。会津全域で年間約4,000人が減少し続けています。
②加入時の出資金を1,000円に引き下げたこと、楽天Edy搭載のコープカードへの切り替えで、7月以降だけで4,915人の新規加入があり、組合員数は54,751名になりました。
③昨年11月、坂下町のショッピングセンターが出店しました。生鮮配置の新たなドラックストアの出店など、競争環境はさらに激化することが予想されます。
④人口減少・高齢化で市場規模が縮小する中、競争は激しくなっています。店舗の収益構造の改善と宅配事業の拡大が急務です。
⑤地球温暖化防止法に対処するための冷媒フロンガス交換の施設は、あと4店舗と1センターが残っており、計画的に進める必要があります。
⑥組合員活動を担う活動家の減少と高齢化も進んでいます。組合員加入の推進と多様な活動参加の仕組みづくりが求められています。また、人手不足が深刻化する中、多様な仲間を受け入れる職場環境づくりや、組合員と地域の交流で働き甲斐を実感できる組織作り、幹部の人材育成も課題です。
活動基本方針
●全国生協の2030年ビジョンの達成に向けて ~つながる力で未来を作る~
1.生涯にわたる心ゆたかなくらし
2.安心して暮らし続けられる地域社会
3.誰一人取り残さない、持続可能な日本・世界
4.組合員と生協で働く誰もが活き活きと輝く生協
5.より多くの人々がつながる生協
●コープあいづのビジョン
「この地域に生協があってよかった、生協があるから暮らしていける」と組合員に喜ばれ、必要とされるコープあいづを目指します。
安心して暮らせる地域社会をめざして組合員と一緒に進める課題
課題1 食の安全、安心
•COOP商品は「安全・安心」「おいしさと使いやすさ」をベースとしつつ、「エシカル消費」「健康な食」として組合員の普段のくらしに役だつ商品として、普及に取り組みます。
• HACCP(ハサップ:衛生管理の国際基準)やクイックプロ「全国生協をつないだ商品事故管理システム」の取り組みを通じて「安心・安全」な商品を提供します。
•生産者、産地との関係を強化しながら、食料自給率の向上と持続可能な農水畜産と地域づくりに商品を通じて取り組みます。
•オンライン工場見学、オンライン産地見学などを通じて、商品の安全性や良さを組合員自身の目で知る取り組みを進めます。
課題2 福祉・健康、子育て・貧困
•にいでら店での「ココたん」の取り組みや、喜多方地域の「れんが」、会津美里地域の「ひだまり」への活動支援を通じて、子どもや高齢者などの居場所づくりに取り組みます。
•フードドライブ、フードバンク、子ども食堂・学生などへの食材提供を通じて、生活困窮者への支援を続けます。
•出前講座、地域連携協定、見守り協定などを通じて、安心して暮らせる地域ネットワークづくりを進めます。
•健康体操、すこしお(減塩)生活、健康学習会など会津医療生協と連携しながら、組合員の健康づくりに取り組みます。
課題3 環 境
•環境フェスタ、一日エコライフの取り組みを継続し、環境を守るため一人一人ができることから取り組みます。
•エシカル消費、手前取りなど、学習をしつつ、フードロス削減の取り組みを進めます。
•猪苗代湖・喜多の郷道の駅などでのクリーンアップ作戦などを地域の団体と一緒に取り組みます。
•再生可能エネルギーの学習会や見学会を通じて、地球温暖化防止のため再生可能エネルギーへの切り替えを進めます。
課題4 ユニセフ・平和
•東ティモール指定募金、ハンド・イン・ハンド、やさしい空間作りなどを通じてユニセフ活動に取り組みます。
•子ども平和映画会に取り組み、親子のコミュニケーションつくりや平和の大切さを学ぶ機会にします。
•平和のための戦争展、ピースアクション沖縄・ヒロシマ、ナガサキなど平和活動に取り組みます。
•地域の9条の会や平和フォーラムと連携しながら、平和憲法を守る取り組みを進めます。
課題5 暮らし・家計
•共済課やあいづ協同サービスと連携しながら保障の見直し、暮らしの見直しを進めます。
•コープ暮らしのたすけあいの会、社会福祉協議会と連携しながら地域福祉や助け合いの取り組みを進めます。
•後期高齢者医療保険、介護保険など社会保障費の学習会や消費税などの税の学習会を進めます。
組合員・地域の暮らしを支える事業にかかわる課題
課題6 店舗事業
《2023年度目標数値》 ■供給高/ 92.6億円 ■荒利高/ 22.5億円 ■直接剰余/ 2.4億円 ■客単価(1回のお買物金額)/ 2,383円
【店舗事業:商品部】 情勢不安への対応と高まる期待 ~魅力ある品揃えと商品づくり~
〈価格対応〉
•より良いものをより安くが基本、値段が妥当であれば買ってもらえるという商品づくり。
•値上げが続くので、商品選択(仕入れ・開発)と値ごろ(原価交渉・値入確保)の追求が必須。
•生鮮は1~2人前を中心とした品揃えを意識し利用点数を増やす。主力アイテムは、中心価格からSKUを広げる、プライスゾーンとプライスラインを設定する。
〈健康意識〉
•コープ商品は、「安心・安全」「おいしさと使いやすさ」を基本に、「健康な食」「エシカル消費」の面でも訴求を強化。
〈国産原料〉 •くらしを安定して支える国産原料への回帰、産地や生産者との関係強化。
〈簡便・即食・時短〉 •くらしに楽しみやゆとりを、多様化するニーズやライフスタイルへの対応。
計画達成のための重点課題
①「1番」政策の継続、1番ライン、1番商品をつくりあげます。
②定番品揃え基準書のレベルアップと季節行事や記念日に対応します。
③販売形態別のGPR、供給構成比を設計し月度ごとに検証、調整します。
④客数計画達成にむけ、企画力を高めます。
⑤店舗生産性向上のための作業削減につながる取組みを進めます。
⑥SDGs「環境配慮商品」の訴求を進めます。
【店舗事業:店舗企画運営部・移動販売】
《店舗運営・企画部》
①地域で一番来店していただけるお店づくりをめざします。
②地域で一番信頼される「安心・安全」のお店づくりをめざします。
③地域で一番働きたい、働き続けたいと思われるお店づくりをめざします。
④三つの目標を実現する仕組みづくりを進め、店舗事業の剰余改善をめざします。
《移動販売》
①地域行政との連携を積極的に進め、地域での存在感を高めていきます。
②販売ポイントの見直しを定期的に進めながら、販売効率を高めていきます。
③軽車輛を有効的に活用し、販売エリアの拡大、損益の改善に努めます。
課題7 宅配事業
1.《2023年度目標数値》 ■供給高/ 22.4億円 ■総利益高/ 7.2憶円 ■直接剰余/ 1.96億円 ■新規利用者/ 2,200人
2.宅配事業の果たすべき役割
①組合員の暮らしの変化に対応しながら宅配事業の更なる拡大を図ります。
②組合員一人ひとりを大切にする宅配事業を目指します。
③未来に向けて発展し続ける宅配事業を創造します。
④地域見守りの取り組みを継続します。
3.利用者を増やす取り組みは、Webなどを活用した後方支援を強化することでレスポンス対応を増加させ、仲間づくり担当一人あたりの加入効率を引き上げます。
4.システム導入やセンターの配送効率改善により、業務品質の向上を目指します。
5.キャンペーン課題は、現場担当への負担軽減を優先し、実施やキャンペーンの取りやめを判断し展開します。
6.燃料事業
①供給高2億5,730万、荒利高7,710万を目標にします。
②巡回登録者を22年度より200名増やし、灯油の安定した供給量を確保します。
③ガス利用者の拡大強化週を設けて推進していきます。22年度より30件増やします。
④コープ東北サービス事業部と連携して、リフォームを推進していきます。
7.ドライブレコーダーの活用による事故削減や道交法施行規則変更への対応を進めます。
8.やり甲斐の持てる職場運営を目指し、成功している人材育成の事例を共有します。
課題8 生活事業
《共済事業》
①共済を一人でも多くに組合員にお知らせしていきます。
②共済募集人の教育を徹底し、コンプライアンスを遵守した推進活動を行います。
③共済の請求忘れを防ぐ取り組みをすすめます。
《組合員サービス》
①コープ東北と連携した取り組みを強化していきます。
②店舗の集客に特化したイベントを定期的に開催します。
③サービス内容のお知らせを強化します。
《旅行事業》
①コロナ終息後に見込まれる旅行事業に対応し、利用者の増加に努めていきます。
②新しい旅行販売の形を実現できるよう、探りながら現実化していきます。
③何よりも組合員に安心を提供できるよう、さらに接客応対の充実と知識習得に励みます。
会場での主な発言
〈喜多方地域〉 小川総代
「昨年は喜多方の2店舗、ぷらざ店で生協マルシェ、ひがし店ではミニ生協まつりを行う事が出来て地域の方々との交流の場が持てたと実感しました。また、出前講座でも各地域の公民館などの行事に参加し、生協活動の広がりを感じました。今年も多くの行事を計画して、楽しい活動の支援をお願いします。」
「塩川地域にはお店が生協しかありません。特に鮮度を上げる取り組みと品揃えを増やして頂きたい。本当はお店を新しくしてほしいのですが、せめて清潔に、買いやすいお店作りと、鮮度の良いものを販売して下さい。また、この物価高でたまごが特に高いです。物価高の今だからこそ、生協に期待しています。特に生活必需品の品揃えと価格で組合員にやさしい生協になってもらいたいです。」